
初対面の相手とのコミュニケーションは、相手に良いところを見せよう、良いところを見せようとするものですが、完璧人間を演じるよりも弱いところを見せたほうが好感度は上がると言います。
・初対面のコミュニケーションが苦手な人
・相手に好印象を与えたい人
・自分の弱さを見せることが苦手な人
(推奨人数:5人以上)
①自分の好感度をアップさせるような失敗談を各自3つ考える。
②それらをひとりずつ3つ発表する。
③他の人はそれを聞いて3つのうち、どれが一番好感度が高くなるか教えてあげる。
④全員分繰り返す。
1.ポイント:失敗談は安心感を与える
初対面の人とは、一度は失敗談を話した方がよい。相手のマイナス面を見ることは、その人にとって安心につながるからだ。初対面では何かと良い印象を与えようと、いいことばかり話しがちだが、これでは近寄りがたい人になってしまう。
誰にでも披露できる当たり障りのない失敗談をいつもいくつか準備しておくとよいでしょう。
2.必要な準備
特になし
特になし
3.参考例:著者の失敗例
①キャリア乗り換えキャンペーン
先日、スマホのキャリアをソフトバンクから楽天に変えました。楽天のキャンペーンを使って、25,000円相当のポイントバックもあるからと、意気揚々と更新月でもないのにソフトバンク解約、楽天契約を進めたのです。ポイントは2,3ヶ月後に付与される、とのことだったのですが、なぜか付与されない・・・。すぐに楽天のサポートに問い合わせましたが、キャンペーン適用の要件を満たしていないとの回答。改めてキャンペーン要件を見直すと、SMS送信を行っていませんでした。楽天サポートからは事務的な回答しかなく、結局ポイントは付与されることなく、25,000円分損してしまいました。
②駆け込み寺
京都に関東から友達が来るということで、四条河原町の川辺の居酒屋で飲みました。友達の友達も一緒で初対面だったのですが、3人で意気投合してしまい、気付いたときは1人10杯のビールを飲んでいました。大阪に家があるので、帰りは京都駅経由で大阪へ。京都駅で2人とは別れたのですが、すでにそのときにはフラフラであまり記憶に残っていません。そこからの電車は地獄。すごく酔っている上に、車内は座れないほど混んでいる。ドア際に立ち、込み上げてくるものを気合で押さえ、大阪駅まで耐えました。30分で着く距離ですが、1時間以上乗っているかと思うくらい意識が朦朧としていました。大阪駅に着くなり、駅のトイレが駆け込み寺に。きっと周りからはヤバイ奴と思われていたに違いありません。大阪駅からさらに電車に乗って家に帰ったのですが、大阪駅からの記憶はありません。
③食べるもの?
妻がぬか漬けきゅうりが好きだからと、スーパーでそれを買ってきてカットし、食卓に出しました。途端、「えーないない!」と何を騒いでいるのかと思いきや、「ぬかは洗わないと!」と言われました。昔、親が米ぬかをそのまま食べていたので、ぬかは食べるものと思っていましたが、ネットで調べても洗って食べてください、と書かれている。そうか、ぬか漬けのぬかは洗わないといけないんだな、と初めて知った出来事でした。
4.まとめ
初対面の人に話せる当たり障りのない失敗談ってなかなか思いつきません。この失敗は重すぎるとか、この失敗は美談に聞こえてしまいそうとか、私も参考例を書き始めるまで数日かかりました。
失敗談を考える上で意識したいことは「誰にでも起きうる身近なこと」です。その方が「私もやるけどこの人もこんな失敗するんだ」という親近感が湧きます。あとは誰もが興味を持つであろうテーマ「お金」「恋愛」などと絡めるとよりよい失敗談になるのではないでしょうか?
本番は文字ではなく言葉で話すため、どの話が一番好感度が上がるかは、実際に「やってみよう!」をしてみないと分からないと思います。親近感や安心を与える話を考えておき、うまく話ができるとよいですね。
この記事を探求できるおすすめ書籍5選
『人は話し方が9割』永松茂久
累計140万部突破、令和No.1のベストセラー。この記事のテーマである「初対面で好感度をアップさせる」ための会話術が満載の一冊です。「聞き上手」になることの重要性を説き、相手に気持ちよく話してもらう「拡張話法」を紹介。この記事で触れている「完璧人間を演じるより弱いところを見せた方が好感度は上がる」という考え方とも通じる、相手を安心させるコミュニケーション術が学べます。2021年にはすべての書籍を含む日本年間ランキングで総合1位を獲得し、2022年にはビジネス書部門で史上初の3年連続1位に輝いた信頼の名著です。『超コミュ力』田村淳
ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが、芸能界で培った「好かれるコミュニケーション力」の教科書として発売した一冊。この記事のテーマである「初対面の人とのコミュニケーション」に特化した第2章では、「初対面で大切なこと」「相手に興味が持てないとき」など、具体的なシーンでの対応法を解説。「コミュ力に『上手に話す力』はいらない」という著者の主張は、この記事で紹介している「完璧を演じず、弱さを見せる」というアプローチと完全に一致します。笑顔やうなずきなど、今すぐ実践できるテクニックが満載で、発売前から重版が決定した話題作です。『雑談の一流、二流、三流』桐生稔
コロナ禍の真っ最中に発売されたにも関わらず13万部のベストセラーとなった、雑談力を磨く決定版。この記事のテーマである「初対面の人とのコミュニケーション」を、「三流・二流・一流」の3段階で比較しながら学べる構成が特徴。Chapter1「雑談のはじめ方」では、この記事で触れている「初対面でどう話し始めるか」という悩みを解決するヒントが満載です。「三流は自分のことばかりを話し、二流は聞き上手、一流は話させ上手」という教えは、この記事の「失敗談を話して安心感を与える」というアプローチをさらに深化させるものです。中田敦彦さんのYouTube大学でも絶賛されました。『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』岸見一郎、古賀史健
累計300万部を超える大ベストセラー。アドラー心理学を哲学者と青年の対話形式で解き明かす名著です。この記事で触れている「完璧人間を演じるより弱いところを見せた方が好感度は上がる」という考え方の本質を、「ありのままの自分を受け入れる勇気」という視点から深く理解できます。「承認欲求を捨てる」「他者の課題と自分の課題を分離する」といったアドラーの教えは、初対面で無理に良く見せようとせず、自然体でいることの大切さを教えてくれます。2014年・2015年のビジネス書ランキングで1位を獲得し、韓国でも年間ベストセラー1位となった世界的名著です。『新装版 なぜか好かれる人の話し方 なぜか嫌われる人の話し方』ディスカヴァー・コミュニケーション・ラボラトリー
日常生活でつい使ってしまう「83のちょっとした嫌われるひとこと」を具体例で学べる実践的な一冊。この記事で紹介している「失敗談を話すことで好感度を上げる」テクニックと合わせて、普段の話し方で気をつけるべきポイントが学べます。同僚・友人・家族、目上の人、目下の人、夫婦など、シーン別に「好かれる話し方」と「嫌われる話し方」を比較形式で紹介しており、初対面だけでなくあらゆる人間関係で応用可能。2020年の新装版発売以来、「同じ話をしているのになぜ印象が違うのか」がわかると好評を博しています。コンパクトな新書判で読みやすく、すぐに実践できる内容です。参考文献
ゆうきゆう『マンガ 大人の心理学-絶対相手をトリコにする心理術』オーエス出版、2003年
人間は神ではない。誤りをするところに人間味がある。
山本五十六

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