第32回【組織に優秀な人材を増やす】シャドウイングを導入しよう

シャドウイング
もんとり
もんとり

アメリカの子ども達の職業体験プログラムとして生まれたシャドウイングというものがあります。その名の通り、仕事をする人の「影」となり観察に徹することで学びを得ることを目的とするものです。

こんな人に読んでほしい

・成績が伸び悩んでいる人
・優秀な人のやり方を知りたい人
・組織に優秀な人材を増やしたい人

やってみよう!

①一日有給休暇をとってみる。
②社内で優秀だと言われている人にシャドウイングを申し込む。
③その人が何をどう「システム化」しているか盗んでみる。
④終わったらきちんと感謝する。

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1.ポイント:シャドウイングをしよう

アメリカのビジネススクールなどには「シャドウイング」という教育プログラムがあります。これは経営者のそばに付き添わせてもらい、その日常を一緒に体験することにより、経営やマネジメントを学ぶというものです。

日本でも中学校や高校のキャリア教育の一環として採用されることもあります。こちらは実際の就労を身近で観察させることで、将来の就業意欲を持たせる効果を期待しています

シャドウイングのポイントは、仕事をすることではなく、観察に徹することです。仕事をしてしまうと覚えることやコミュニケーションで違う頭を使うことになってしまい、見て学ぶことに集中できなくなります。

見て気づかせるプログラムとして組織の中に導入してみましょう。

2.必要な準備

事前準備

・有給休暇を申請しておくこと

・優秀な人に1日同行をお願いしておくこと

用意するもの

・学びを記録しておくもの(メモやスマホなど)

3.参考例:優秀な人に申し込む

会社に入って新人の時は右も左も分からないため、先輩に同行して営業先に行ったり、社内で事務処理を教えてもらったりしますよね。そして仕事を覚えてきたら同行もなくなり、一人で仕事を完結できるようになります。

ところが、仕事ができた気になっていると、営業成績が落ち込んだ時や仕事がうまくいかないときに、上司や先輩に頼めず一人でなんとかしないといけないと思ってしまいますが、そんなときこそこのシャドウイングを身近な優秀な人に申し込んでみましょう!

慣れてきてからの営業同行は、新人の時のそれとは違い、新しい視点でたくさんの学びがあるに違いありません。

4.まとめ

システム化するということは、誰がやっても何も考えずに同じように正確にできることです。そしてシステム化ができてはじめて、組織は利益を継続的に生み出しはじめることができるのです。

つまり、優秀な人材に依存した組織は、その人材がいなくなったら成り立たなくなるため、優秀な人の分身を常に作っていかなくてはなりません。それは見に見える形でマニュアル化できるものもあれば、目に見えず言葉にも表しにくいスキルやテクニックもあります。シャドウイングを導入し、優秀な人材の近くで少しでも学ばせることが人材の成長と組織全体の利益につながることになるでしょう。

組織として積極的にシャドウイングをさせる仕組みを考えてみてもいいかもしれませんね。

参考文献

内海勝統『出会う人みな、仕事の先生』サンマーク出版、2002年

コトバのチカラ

成功体験がまだないという人は、自分は成功できないと諦めるのではなく、自分のやり方が悪いのかもしれないのだと考えて、やり方を変えてみるべきだ。まわりに成功している人がいたら、その人のノウハウを一つでも真似しよう。成功している人には必ず何かノウハウがあるはずだ。真似をすることは決して悪いことではない。成功体験は人を変える。だから人の真似をしてでも成功すべきだ。
和田秀樹(精神科医・評論家)

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