第28回【相手に好意を抱かせる伝え方】「変化」や「成長」を伝えよう|現在の状態より過去との比較で向上を示し関係構築の第一歩を作る方法

相手に好意を抱かせる方法
もんとり
もんとり

「好意」とは、「その人に抱く親しみや好ましく思う気持ち」です。好意は「好き」という感情を抱く前の「良いと思っている」という状態を表し、関係構築の第一歩。伝える内容をちょっと変化させてみることで相手が受けるイメージは大きく変わります。

こんな人に読んでほしい

・振り向かせたい人がいる人
・顧客からの信頼を得たい営業職の人
・面接で志望理由がうまく話せない人

やってみよう!

(推奨人数:5人以上)

①好きな商品やサービスを全員一つずつ挙げる。
②「変化の喜び」や「成長の喜び」を意識して、それらの良さを一人ずつ全員の前で説明する。
③使ってみたくなった商品やサービスに投票する。
④投票数が多かった人の伝え方を振り返ってみる。

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1.ポイント:変化や成長を伝える

相手に好意を抱かせるためには、今の状態をただ伝えるよりも、過去と比べて向上してきたことを伝えた方がいい

「前からずっと好きでした」よりも「最近とくに気になるんです」と伝えた方がいい。就職活動でも「御社のことを調べれば調べるほど惚れ込みまして…」と言い方がよいでしょう。

これは変化や成⻑による喜びに触れることが、人にとって快感だからです。

2.必要な準備

事前準備

なし

用意するもの

・投票用紙
・ペン

3.参考例:料理アプリの魅力

今回の「やってみよう!」は、物やサービスの魅力を、自分のフィルターを通じて相手に伝える練習です。その物やサービスを使うことによって、自分自身に最近起きた変化や成長の喜びを意識して伝えてみましょう。

例えば、以下のような感じで伝えてみましょう。

今年から一人暮らしを始めたんだけど、食生活が偏るので料理アプリを使って自炊をしようと思ったんです。でも今まで包丁も握ったことのない私にはアプリを使っても手順が全然分からなくて、楽しくもないし結局出来合いのものに逆戻りしてしまいました。ところが最近、動画で料理が作れる〇〇という料理アプリを見つけ何気に使ってみたところ、すごく分かりやすくてストレスなく作れちゃいました。野菜の切り方や調味料の分量までタイミングよく説明してくれるのでとても美味しいものが作れます。今では毎日作れていますし、〇〇というアプリを料理下手の人は使ってみてください!あ、ちなみに今度うちに私の手料理食べに来ませんか?ご馳走させてください。

4.まとめ

相手に好意を抱かせると言っても、まずは自分自身が相手に好意を抱くことが先です。自分自身が好意を抱いていることをどのように伝えて相手から好意を抱いてもらえるか、ということのヒントになればと思います。

変化して良くなったこと、成長できたことを身近な出来事を踏まえて相手に伝え、「私もあなたの輪の中に入って一緒に喜びたい」と思わせることができれば関係構築の第一歩は成功と言えるでしょう。

この記事を探求できるおすすめ書籍5選

『伝え方が9割』佐々木圭一

シリーズ累計146万部突破の大ベストセラー。この記事のテーマである「伝える内容をちょっと変化させてみることで相手が受けるイメージは大きく変わる」を、具体的な技術として学べる決定版です。本書の核心は「強いコトバをつくる技術」で、この記事で触れている「前からずっと好きでした」よりも「最近とくに気になるんです」という変化・成長を伝える手法と一致します。著者はコピーライターとして、伝え方で人生を変えてきた経験から、誰でも使える7つの切り口と3つのステップを公開。就職活動での志望動機、営業職の提案、恋愛での告白など、あらゆるシーンで使える実践的テクニックが満載です。2013年ビジネス書年間ベストセラー1位、実用書・ビジネス書部門で歴代1位を記録した名著です。

『人を動かす 改訂文庫版』デール・カーネギー

邦訳500万部突破の歴史的ベストセラー。この記事のテーマである「相手に好意を抱かせる」を、人間関係の原則から学べる不朽の名著です。「人に好かれる六原則」では、この記事で触れている「まずは自分自身が相手に好意を抱くことが先」というメッセージの理論的支柱を提供します。特に「誠実な関心を寄せる」「笑顔を忘れない」という原則は、この記事の「自分自身が好意を抱いていることをどのように伝えて相手から好意を抱いてもらえるか」というテーマを、普遍的な人間心理から理解できます。面接で志望理由をうまく話せない人、営業職で顧客からの信頼を得たい人、振り向かせたい人がいる人、全ての人におすすめの必読書です。

『影響力の武器[第三版] なぜ、人は動かされるのか』ロバート・B・チャルディーニ

世界的ベストセラー、社会心理学の不朽の名著。この記事のテーマである「相手に好意を抱かせる」を、第5章「好意」で科学的に解説しています。本書では「類似性」「お世辞」「接触と協同」「連合」という4つの要素が好意を生み出すメカニズムを、豊富な実験データとともに証明。この記事で触れている「最近とくに気になるんです」「御社のことを調べれば調べるほど惚れ込みまして」という伝え方が、なぜ相手の心を動かすのかを、心理学の視点から深く理解できます。営業職の方が顧客からの信頼を得るための科学的根拠を学べる一冊です。

『人は話し方が9割』永松茂久

累計140万部突破、令和No.1のベストセラー。この記事のテーマである「振り向かせたい人がいる人」「関係構築の第一歩を作る」を、会話術の観点から学べる一冊です。本書の核心である「拡張話法」は、この記事で紹介している「変化の喜び」「成長の喜び」を相手に伝える技術そのもの。相手に気持ちよく話してもらい、好印象を与える会話術が満載で、この記事の「私もあなたの輪の中に入って一緒に喜びたい」と思わせる関係構築法を実践レベルで体得できます。2021年から2024年まで4年連続でビジネス書年間ベストセラーにランクインした信頼の名著です。

『超雑談力 人づきあいがラクになる 誰とでも信頼関係が築ける』五百田達成

シリーズ累計115万部突破のベストセラー。この記事のテーマである「面接で志望理由がうまく話せない人」「振り向かせたい人がいる人」に最適な雑談術を解説します。本書の特徴は「中身がない話」で心をつかむ技術を、40のコツで体系化している点。この記事で触れている「変化や成長を伝える」というアプローチを、日常的な雑談レベルで実践する方法が学べます。「最近、〇〇にハマってるんですよ」「前と比べて変わりましたね」など、この記事の「最近とくに気になる」という伝え方を、様々なシーンに応用できる実践的な一冊です。中田敦彦さんのYouTube大学でも大絶賛された名著です。

参考文献

ゆうきゆう『マンガ 大人の心理学-絶対相手をトリコにする心理術』オーエス出版、2003年

コトバのチカラ

たとえ平凡な能力の人間でも、気が散るような娯楽や職をきっぱりとやめて、それまで学んできた計画に集中して実行するならば、目覚ましい変化を遂げて、人類の中で際立つ成功をおさめることができるだろう。
ベンジャミン・フランクリン


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