トレーラー紹介
レビュー
*原則ネタバレを含まないようにレビューしていますが、ストーリーの流れや一部分の内容、撮影手法などへの言及を含むことがありますので、情報を入れずに観たいという方は、鑑賞後にお読みください。
どこかしらのユーチューバーがランキング形式で上位で紹介していたこの映画。邦題も原題そのままで、なんとなく面白味のなさそうな映画ではあるが意外とそうでもなかった。
印象としては2つ。「トム・ハンクスはイケオジ」ということ、「使われている音楽がとても心地よい」ということ。
『フォレスト・ガンプ』や『グリーンマイル』『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』『ターミナル』など、トム・ハンクスの映画は2000年代までよく観ていたけれど、久しぶりに観るとますますかっこよさが増し、ストーリーにも惹き込まれていく。音楽も「これ誰の何という曲だろう?」と思うほどシーンとマッチしており、穏やかな気持ちになります。
車の中(ソーニャとの回想)シーン(42分頃)
ソーニャのお墓参り〜ベッドの上の猫を見つけるシーン(61分頃)
Til You’re Home (Acoustic Mix) – David Hodges
https://www.youtube.com/watch?v=-G2UmMbC5Bc
バスが事故に遭うシーン(89分頃)
This Woman’s Work – Kate Bush
https://www.youtube.com/watch?v=UXzx–YefD8
オットーが新車に乗り込むシーン(113分頃)
Sun Is Shining – The Fireman
https://www.youtube.com/watch?v=P1Rg3H6C89U
サントラもあります。入っていない曲もありますが。
さて、ストーリーとしては、仕事をなくした一人の堅物男オットーが、孤独を抱え自殺しようとすることから始まりますが、だんだんと近隣との関わりのなかで人生を考えていく老後の生き方を考えさせられるものです。彼の周りの人たちの多くは陽気でオットーとは真逆な性格。特に近所に越してきたメキシコ人のマリソルは、その関わりの中でオットーの人生に大きく影響を与えていく。
オットーが死にたいと思っていることを知らないマリソルの関わり方は、お節介とも言えるほどのもの。しかし、そのしつこいほどの関わり方が過去の辛さから人を救い出し助けることがある。時にはぶつかり合うことがあっても周りの人たちと支えあって生きていくことの喜びや楽しさを感じられる映画です。
映画の背景を読む
(1)アメリカには定年制度があるか?
アメリカでは1967年に成立した「雇用における年齢差別禁止法」により、定年制は禁じられています(一部、公共交通機関業務や警察官、消防士は許容されています)。会社が定年を決めることができないということは、個人の意思でリタイアの年齢を決めるということ。現在その平均年齢は66歳です。
アメリカの65歳以上人口が2050年には22%になるとされ、2023年アメリカ政府の統計当局は、米国人口が2080年に3億7000万人に達するのをピークに減少に転じるとされる現実的な予測を初めて発表しました。
(2)サルサとは?
近所挨拶の時にオットーがマリソルから受け取った料理。サルサとはスペイン語で「ソース」一般を意味する語です。映画ではマリソルがチキン料理と言っていましたが、オットーがそれを食すシーンでの見た目はメキシカンライスっぽいですね。
(3)セムラとは?
セムラ(Semla)とはスウェーデンのケーキ。一瞬マリトッツォ?と思いますが味は大きく異なります。少しずっしりしたパンにカルモダンが練り込まれており、アーモンドペーストと生クリームが挟まっています。コーヒーとの相性も抜群。ちなみにカルダモンとは熱帯地域、特にスリランカ、インド、マレー半島などで栽培される香り高いハーブのスパイスでその独特な風味と香りから「スパイスの女王」とも呼ばれます。
(4)撮影の舞台はどこ?
『オットーという男』の撮影場所はアメリカペンシルバニア州のピッツバーグ市です。
◆基本情報
原題:A Man Called Otto
ジャンル:ヒューマン・コメディ
公開:2023年
時間:2時間6分
監督:マーク・フォースター
出演:トム・ハンクス
興行収入:$113,117,059
この映画はフレドリック・バックマンの小説『幸せなひとりぼっち』を原作とした2015年のスウェーデン映画『幸せなひとりぼっち』のハリウッドリメイクです。
愛すること、忘れること、そして許すことは人生の三つの試練
スウェーデンのことわざ
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