第51回【自分のやりがいを見つけるには】お金より興味に最適化しよう|5つの質問で自分の情熱と理想の未来を明確にする方法

自分のやりがいを見つけるには
もんとり
もんとり

稼ぐために手に職を付けよう!就職に有利だから大学に行こう!食いっぱぐれないようにITエンジニアや看護師もいいな。他には魅力的な選択肢がないので、とりあえず稼げるキャリアの道を、と「お金」に最適化して目標を定める人は多くいます。近年「お金に最適化すべし」という風潮は当たり前になっていますが、はたしてそれだけでいいのでしょうか?

こんな人に読んでほしい

・自分の情熱や興味がわからない人
・不満ある転職を繰り返している人
・生きがいとは何か悩むことが多い人

やってみよう

①下に挙げる5つの質問を自分に投げかけてみる。
②質問に対する答えから自分なりの気づきを書き留める。
③そこから行動できることをすぐに始めてみる。

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1.ポイント:興味に最適化するための第一歩

稼げるキャリアを最優先にせず、やりがいを最優先させる道もあります。しかし、自分のやりがいがわからない、見つかっていない人も多いはず。「お金」に最適化するのではなく、「興味」に最適化するために、まずは次の質問を自分に投げかけてみましょう。

・今していることの中で、一番楽しいものは何だろう?
・そもそもなぜこの分野に進んだのか?
・否定的な意見に耳を貸さないようにするにはどうするか?
・自分はどんな人間になりたいか?
・大きく考えるにはどうするか?

この記事はドリー・クラーク著『ロングゲーム 今、自分にとっていちばん意味のあることをするために』を参考にしています。

2.必要な準備

事前準備

1人になれる静かな環境

用意するもの

答えや気づきを書き留めることができるツール

3.参考例:5つの質問に向き合おう

今していることの中で、一番楽しいものは何だろう?

自分の時間の使い方を観察し、自発的に行なっていることを見つけましょう。仕事や学校の中だけで考えるのではなく、プライベートも含めた生活全体で考えます。それは既に自分の中で習慣化されていて、無意識にやっていることもあるかもしれません。

そもそもなぜこの分野に進んだのか?

今自分が進もうとしていることで、やっていることの最初の動機を思い出してみましょう。それは自分が自ら進んでやり始めたことなのか、誰かから勧められて始めたことなのか。納得して始めたものなのか。当初のモチベーションと今のモチベーションで違いがあるか。きっかけを振り返り、自分の気持ちと照らし合わせることで今の自分が見えてくるでしょう。

否定的な意見に耳を貸さないようにするにはどうするか?

自分のやりたいことがわかっていても、いつでも目標まで一直線で進めるとは限らない。自分のやりたいことが「一般的な選択」でなかったとしても、興味を追求する過程で隠れた可能性の扉を見つけることができるかもしれません。世間の常識に縛られず、他人の目を気にせず、自分の興味を追求した結果、独自の存在になることができるのです。

自分はどんな人間になりたいか?

「理想の自分」なら経験していることを決め、それに向かって努力しましょう。新しいことに挑戦しない理由は掃いて捨てるほどあります。今が快適であれば「できない理由」はいくらでも見つかるでしょう。自分自身は完璧ではないことを認め、なりたい自分になるためなら、たまにはバカに見えるようなことをすることも必要なのです。

大きく考えるにはどうするか?

「現状」を基準に考えると、できることの範囲が狭くなる。基準は「理想の未来」で考えましょう。自分にとって「究極の成功」を考え、極端な目標を掲げましょう。追い求める価値のある目標であれば、失望を避けるような薄めた目標に逃げることなく、自分が本当に望んでいることを追い求めるべきです。意義ある目標に向かって努力をしているときは、目標そのものが力になり、日々の小さな努力も積み重ねられます。

大きく考えるには

4.まとめ:未来の自分に投資すること

今の時点の現実が、この先も永遠に続くとは限りません。興味に最適化することは、現状の犠牲者にならないことであり、時間をかけてでも小さなステップを積み重ね、ほぼすべてのことを可能にする第一歩です。私たちは目先のことを考える状態があまりにも長く続き、自分が何に興味があるのかすらわからない人は多いです。

小さなステップを積み重ねる

自分の興味に最適化するなら、「できそうなこと」ではなく、「本当に興味があること」を目標にしなくてはいけません。どんな人にも「興味のあること」や「面白そうだと思うこと」ならあるはずです。

自分の興味に最適化する方法を選ぶとは「未来の自分に投資する」ということです。結果はどうなるかは誰にもわからない。今一度、今回の5つの質問に向き合い、不確実な未来に向けて準備をし、長い時間をかけて努力を積み重ねていけば、チャンスが訪れたときに最大限に活かすことができるでしょう。

未来の自分に投資すること

この記事を探求できるおすすめ書籍5選

『ロングゲーム 今、自分にとっていちばん意味のあることをするために』ドリー・クラーク

この記事の参考文献として挙げている書籍そのものです!世界トップ50経営思想家「Thinkers 50」に2回連続選ばれた著者による、人生の長期戦略を説いたベストセラーです。この記事で紹介している5つの質問(今していることで一番楽しいものは何か、そもそもなぜこの分野に進んだのか、否定的な意見に耳を貸さないようにするにはどうするか、自分はどんな人間になりたいか、大きく考えるにはどうするか)は、まさにこの本の核心部分です。特に「稼げるキャリアを最優先にせず、やりがいを最優先させる道もある」というこの記事のメッセージと一致し、お金ではなく興味に最適化することで未来の自分に投資する方法が具体的に解説されています。メンタリストDaiGoさんのYouTubeで2023年年始に読むと人生変わる本第1位として紹介され、大きな話題になった一冊です。

『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド』八木仁平

30万部を突破した大ベストセラーで、自己理解を通じて本当にやりたいことを見つける体系的なメソッドを紹介しています。この記事では「自分のやりがいがわからない、見つかっていない人も多いはず」という課題を提示していますが、この本では「好きなこと(情熱)×得意なこと(才能)×大事なこと(価値観)=本当にやりたいこと」という公式で、やりたいことを論理的に見つける方法を解説しています。特に「できそうなことではなく、本当に興味があることを目標にしなくてはいけない」というこの記事のメッセージと深く繋がり、巻末には実践的なワークも豊富に用意されています。中田敦彦のYouTube大学でも紹介され、自己理解の決定版として広く読まれている一冊です。

『1万人の才能を引き出してきた脳科学者が教える「やりたいこと」の見つけ方』西剛志

脳科学者による、200以上の論文と7つのワークで科学的にブレない自分軸を見出す方法を解説した一冊です。この記事では「どんな人にも興味のあることや面白そうだと思うことならあるはず」と伝えていますが、この本では無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)や内観幻想を乗り越え、自分の才能とやりたいことを可視化する具体的なワークを提供しています。特にワーク3「7つの質問で自分の個性を可視化する」やワーク7「メメント・モリで人生の優先順位を明らかに」は、この記事で紹介されている5つの質問と併せて実践することで、より深い自己理解が得られます。脳科学の裏付けがあるため、感覚的ではなく論理的に自分を理解したい人に最適です。

『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年時代の人生戦略』リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット

100年時代の人生設計を根本から見直す必要性を説いた世界的ベストセラーです。この記事では「今の時点の現実が、この先も永遠に続くとは限りません」「未来の自分に投資する」というメッセージを伝えていますが、この本ではまさにその長期的視点の重要性を、学術的な裏付けとともに解説しています。教育・仕事・引退という3ステージの人生が機能しなくなった現代において、お金に最適化するのではなく、自分の興味や情熱に基づいて複数のキャリアを築いていく生き方を提案しています。この記事で伝えている「時間をかけてでも小さなステップを積み重ね、ほぼすべてのことを可能にする第一歩」という考え方と一致する、人生100年時代の羅針盤となる一冊です。

『エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする』グレッグ・マキューン

世界中で100万部を突破したベストセラーで、本当に重要なことだけに集中する生き方を説いた一冊です。この記事では「稼ぐために手に職を付けよう、就職に有利だから大学に行こう」というお金に最適化した目標設定の問題点を指摘していますが、この本では「より少なく、しかしより良く」という哲学で、自分にとって本質的なことを見極める方法を解説しています。特に「否定的な意見に耳を貸さないようにするにはどうするか」というこの記事の質問に対して、断る技術や優先順位のつけ方が具体的に示されています。興味に最適化するためには、まず不要なものを削ぎ落とすことが必要であり、その実践的な方法を学べる名著です。Apple、Google、Facebook、Twitterのアドバイザーを務めた著者の知見が詰まっています。

参考文献

ドリー・クラーク『ロングゲーム 今、自分にとっていちばん意味のあることをするために』ディスカヴァー・トゥエンティワン、2022年

コトバのチカラ

偉業は一時的な衝動でなされるものではなく、小さなことの積み重ねによって成し遂げられるのだ。
フィンセント・ファン・ゴッホ


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