第26回【強運をつかむ力を手に入れる】運日記をつけよう｜-5〜+5点の評価システムで運の流れを読み取り負のスパイラルから抜け出す方法

１．ポイント：運の自覚をすること

今回の参考書の著者、前田義子さんはこのように言っています。

「運のいい人とそうでない人の違いがあるとしたら、それは運が悪かったときの落ち込み具合じゃないかしら。運がいい人は『今が運の悪いとき』の自覚が早めにできて傷を浅くする切り替えがとても早いの。逆にいい運はタイミングをつかんで二倍、三倍に伸ばします。つまり、いい運が来たときにはそれを倍増させて、運の悪いときは半減できる、というのが運のいい人の特徴なのです。」

２．必要な準備

３．参考例：些細なことにも点数を付ける

親から叱られた・・・−２点
駅に着いたらタイミングよく電車が来た・・・２点
美味しいお寿司を奢ってもらった・・・４点
好きな子とデートできる・・・５点
風邪をひいた・・・−３点
友達と喧嘩した・・・−４点
急に雨に降られてびしょ濡れ・・・−１点

このような感じでタイトルと点数を付け、その時の状況や思いを文章にして綴っていくとよいでしょう。

４．まとめ

運が悪いことが起きるとそのことばかりを考えてしまい、頭の中でぐるぐるぐるぐる負のループ、そして負のスパイラルに突入してしまうことがあります。最近運が悪いな、と思ったときにいかに気分を切り替えるか、その手法はたくさん持っていたいですね。

運日記をつけることで、まずは自分自身が日々の出来事をどのように捉えているか客観的に知ることができます。そして日記をつけ続けることで、運の流れを読むことができ、運が悪いときにどのような行動を取れば早く抜け出せるか知ることができるでしょう。

２週間後に仲間で共有することも自分自身の役に立ちます。それは似たような出来事を経験していても、−５と評価する人もいれば、５と評価する人もいるからです。物事の捉え方は人それぞれですが、自分の知る身近な仲間がどのように捉えて物事を消化したり、次の行動を起こしているか知るだけでも勉強になることでしょう。

数ヶ月後に自分自身の運日記を見返し、昔はマイナス評価していたものが今ならプラス評価できるようになっていたら大きな成長ですね！

この記事を探求できるおすすめ書籍５選

『運の方程式 チャンスを引き寄せ結果に結びつける科学的な方法』鈴木祐

『最高の体調』『科学的な適職』などのベストセラーを生み出してきたサイエンスライターによる、運を科学的に解析した決定版。この記事のテーマである「運の流れを読む」を、「幸運=(行動×多様+察知)×回復」という方程式で体系化します。本書の核心は「私たちの成功は、大半が能力よりも”運”で決まる」という主張で、この記事の「運は誰にでも訪れるもの」というメッセージと一致。この記事で紹介している「運日記をつける」というアプローチを、最新の科学研究から裏付けてくれます。運をコントロールする技術を、エビデンスベースで学べる実践書です。

『運 「ツキ」と「流れ」を呼び込む技術』野村克也

ID野球の提唱者・野村克也監督が、初めて「運」の正体を語った一冊。この記事のテーマである「運の流れを読む」を、野球という勝負の世界から深く理解できます。本書の核心は「運とツキには理由がある」という主張で、この記事の「運が悪いときの自覚が早めにできて傷を浅くする切り替えがとても早い」というメッセージと一致。「理をもって戦う」を信条とする野村監督が、この記事で紹介している「運の自覚」「運が悪いときにどのような行動を取れば早く抜け出せるか」を、豊富な実例とともに解説します。スポーツだけでなく、ビジネスや人生全般に応用できる運の技術が学べます。

『「ツキ」の科学 運をコントロールする技術』マックス・ギュンター

名著『マネーの公理』で有名な著者による、ツキを科学的に分析した一冊。この記事のテーマである「運の流れを読み取る」を、心理学と統計学の視点から深く理解できます。本書の特徴は、ツキを「迷信」や「ひらめき」などの偶発的な事象として完結させず、数値的・統計学的な具体事例を挙げている点。この記事で紹介している「−5から+5で自分の運を評価する」というアプローチを、科学的な視点から裏付けてくれます。幸運な人が備えている5つの条件（社交性、直感力、楽観主義、多様性、粘り強さ）は、この記事の「運が悪いときの切り替えの早さ」「いい運を倍増させる」というメッセージと一致する内容です。

『道は開ける 文庫版』デール・カーネギー

邦訳300万部突破の世界的ベストセラー。この記事の最後に引用されているカーネギーの言葉「好運に出合わない人間など一人もいない。それをとらえなかった、というまでだ」が、本書の核心です。この記事のテーマである「負のスパイラルから抜け出す」を、悩みの解消法という視点から学べます。本書のPART6「悩みの習慣を早期に断とう」では、この記事で触れている「運が悪いことが起きるとそのことばかりを考えてしまい、負のループ、負のスパイラルに突入してしまう」というメカニズムと、その解決法が詳しく解説されています。この記事の「運日記」と合わせて読むことで、運の流れを客観的に捉え、悩みから解放される力が身につきます。

『強運の法則』西田文郎

30年以上能力開発の仕事に携わり、オリンピックメダリストや上場企業経営者を多数輩出してきた著者による、強運を科学的に解説した一冊。この記事のテーマである「強運をつかむ力を手に入れる」を、大脳生理学の観点から体系的に理解できます。本書の核心は「強運は脳でつくられる」という主張で、この記事の「運の自覚をすること」「物事の捉え方は人それぞれ」というメッセージを、脳科学の視点から深く学べます。特に「扁桃核があなたの運を左右する」という章は、この記事で紹介している「−5と評価する人もいれば、5と評価する人もいる」という個人差を科学的に説明。この記事の運日記を、脳科学の理論で補完する実践的な一冊です。

参考文献

前田義子『前田義子の強運に生きるワザ』小学館、2009年