第36回【気くばり力を身につける】興味シンシンの目をしよう｜トーナメント形式で目のドラマ力と聞き手スキルを身につける実践法

１．ポイント：興味を目で相手に伝える

気くばりを心がけていると周りから喜ばれ、自分が変わり、周りが変わり、毎日が変わるはずです。人が何かを話してくれるときは、おおげさなぐらい興味シンシンであったほうがいい。

「あなたの話に興味がありますよ」と目で相手に伝えるためには、以下のことを意識してやってみてください。

「目でドラマを作る。」目は口よりも饒舌であり「沈黙」や「間」も、ときには語る以上の効果があります。目を言葉のように扱うスキルがあれば人間関係はだいぶスムーズになるでしょう。

マスク生活が続いているため、日常生活では顔のほとんどがマスクで覆われています。マスクをしたまま鏡の前に立ち、笑顔を作ってみましょう。目だけで笑顔が伝わるでしょうか？伝わらないのであれば「うなずき」などのジェスチャーの大きさを変えてみるなど、どのようにしたら笑顔が伝わるかトレーニングしてみましょう。

２．必要な準備

３．参考例：聞き手のトレーニング

自分の表情やしぐさで、相手がどのように受け取ったかを知るのは、自分自身だけでは困難です。聞き手は興味があるんだけど、話し手には聞き手が興味があるようには見えなくて関係がうまくいかないということはよくあることです。そんなことにならないように、今回の「やってみよう！」で、最後の議論までして「興味シンシンな目」を身に付けましょう。

「やってみよう！」の趣旨を伝えずに始めても面白いと思います。話し手はスピーチの準備をするので話し手のトレーニングかと思い込みますが、本当は聞き手のトレーニングなので、その趣旨の意外性に盛り上がることでしょう。優勝者への景品も準備してあげるとさらにヤル気になりますよ。

４．まとめ

今回は「目」を使って相手への興味を示す「やってみよう！」でしたが、コミュニケーションにおいて聞き手が全く「口」を開かないということはないので、聞き手に徹しながらも「口」も使うと以下のような興味の示し方もあります。

話を聞く人に人は集まってきます。それは冒頭にもお伝えした通り、人は基本的に自分の話をしたくてたまらない生き物だからです。人が話をしているときも聞き手は「次に自分が何を話すか」を考えていますし、話し手は聞き手が真剣に自分の話を聞いているかだけを見ています。

だから気をくばり興味シンシンと話を聞いてくれる人には、人が集まってくるのです。人が集まってくるということは情報も集まってきます。そして情報が集まってくるということは、組織やコミュニティーの中で信頼され、ある程度の役割を担うことになるでしょう。目でドラマを作る力を身につけましょう！

この記事を探求できるおすすめ書籍５選

『人は聞き方が9割』永松茂久

15万部を突破したベストセラーで、聞く力がコミュニケーションの核心であることを説いています。この記事では「人は基本的に自分の話をしたくてたまらない」という洞察を語っていますが、この本ではまさにその人間心理を活用し、話す力よりも聴く力の方が簡単に習得できて効果的であることを具体的に解説しています。特に「相手に気持ちよく話してもらう」ための安心感を生む聞き方や、好かれる会話の秘訣など、この記事で紹介している「興味シンシンの目」と組み合わせて使える実践テクニックが満載です。

『非言語（ノンバーバル）コミュニケーション』マジョリー・F・ヴァーガス

この記事の核心テーマである「目でドラマを作る」を、学術的かつ体系的に深掘りできる名著です。目は口ほどに、触れ合い、沈黙、間のとり方など、ことば以外のことばを豊富な実例のもとに紹介しています。全11章で構成され、「目の使い方」「沈黙の世界」「動作と表情」など、この記事で触れている非言語メッセージの重要性を理論的に理解できます。特に「目を言葉のように扱うスキル」や「沈黙や間がときには語る以上の効果がある」というこの記事の内容を、より深い次元で学べる一冊です。

『たった1分で会話が弾み、印象まで良くなる聞く力の教科書』魚住りえ

元日本テレビアナウンサーの魚住りえさんが、あいづち、質問、態度・しぐさなど、誰でも簡単に実践できる50のコツを紹介しています。この記事で強調している「笑顔を作り、軽くうなずく」「驚くときはいつもの3倍目を見開く」といった具体的なテクニックを、プロのアナウンサーの視点からさらに磨き上げることができます。20以上の場面別アドバイスや有名人の例を交えた解説があり、「聞き手のトレーニング」としてこの記事のワークショップ後にさらにスキルを高めたい人に最適です。

『気くばりのツボ』山崎拓巳

この記事で参考文献として挙げている、まさにその本です！気くばりを心がけることで周りから喜ばれ、自分が変わり、周りが変わり、毎日が変わるという本書の哲学は、この記事の「気をくばり興味シンシンと話を聞いてくれる人には、人が集まってくる」というメッセージと一致しています。すぐに実践できる簡単なことばかりで、相手に合わせて喜ばせる究極のノウハウが詰まっています。この記事のワークショップで学んだ「興味シンシンの目」を日常生活で習慣化するための、実践的なヒントが満載の一冊です。

『できる人は必ず持っている一流の気くばり力』安田正

気くばりを俯瞰力、共感力、論理力、サービス精神、尊重という5つの要素に分解し、具体的なシチュエーションごとに解説しています。この記事では「話を聞く人に人は集まってくる。人が集まってくるということは情報も集まってくる。そして情報が集まってくるということは、組織やコミュニティーの中で信頼され、ある程度の役割を担うことになる」という深い洞察を語っていますが、この本ではまさにその気くばりが仕事の成果や評価、人間関係にどう影響するかを理論と実践の両面から学べます。相手の立場から感情を想像したり、一歩先を読むことの大切さを説いており、「興味シンシンの目」を使って人間関係を築いた後、それをさらに発展させるための戦略的な気くばりを身につけられます。

参考文献

山崎拓巳『気くばりのツボ』サンクチュアリ出版、2005年