
皆さんはきちんと休めていますか?一人家でゆっくりしているはずなのに疲れが取れない。仕事前日になると焦燥感や後悔の念に苛まれる。有給休暇を取るのも後ろめたい。そんなことを感じる私たちは、本当に身体と心を休めるために、休み方とそれに対する考え方を改めないといけません。
・休日明けに気分が晴れない人
・次の休日にすることが決まっていない人
・一流の人が休日をどのように過ごしているか知りたい人
①有意義な休日の過ごし方を話し合ってみる。
②書き出してリストにし、各自いくつかやってみる。
③再度集まり、特に楽しかったものを出し合う。
④なぜ楽しいと感じたのか議論してみる。
1.ポイント:ワーク・ライフ・ハーモニー
今回は越川慎司著『世界の一流は「休日」に何をしているのか』を参考に、一流のビジネスパーソンがどのように休日を過ごしているのか考えてみます。
一流のビジネスパーソンは休日を次のように捉えています。
・エネルギーをチャージ(充電)する時間
休日は休息の時間ではなく、仕事で成果を上げるための「原動力」であり、彼らはそれを楽しんでやっています。
具体的な実践内容は次のようなこと。
(1)休日と仕事を完全に切り離す
仕事を忘れるほどの趣味やスポーツに集中しましょう。目の前のことに集中することで脳と心と身体を完全リセットできます。
(2)エネルギーを再充電し、創造性や集中力を高める
自分の中のエネルギーを再充電すること。休日を怠ける時間とするのではなく、充実した時間を作るイメージを持ち、長期的なパフォーマンスの向上を目指しましょう。
(3)デジタルデトックスの時間を作る
デジタルデバイスと距離を置くこと。必要な連絡は事前に済ませ、休日明けにできることは明けてから対応すること。メールやSNSの確認を控えることでリラックスし、仕事の圧力から解放されるでしょう。
(4)健康管理を徹底する
健康的な食事、十分な睡眠、適度な運動をルーティンにしましょう。ゆっくりとしたジョギングをするなど軽い有酸素運動も有効です。健康管理ができるとストレスにも強い身体を保つことができます。
(5)良好な人間関係の維持
親しい友人や家族と一緒に過ごす時間を作りましょう。人とのつながりや信頼関係の醸成はオキシトシンの分泌を促します。脳内にオキシトシンが分泌されると長く続く幸福感を得ることができます。

一流のビジネスパーソンが目指しているのは「ワーク・ライフ・ハーモニー」(仕事と生活の調和)の実現です。日本でもよく知られている「ワーク・ライフ・バランス」は、仕事と生活は切り離すべきとし、どちらかを優先するとどちらかが犠牲になるのでバランス(均衡)をとりましょうという考え方です。「ワーク・ライフ・ハーモニー」とはそうではなく、仕事と生活を「統合」する考え方です。
「ワーク・ライフ・ハーモニー」の考え方は、Amazon社CEO・ジェフベゾス氏が提唱したことがきっかけとされており、ベゾス氏は仕事とそれ以外の生活を区分けして競合関係に置くのではなく、「円環のようなもの」として包括的に考えた関係性を築くように社員にアドバイスしています。
つまりは、仕事が個人の成長を促し、個人の生活が仕事のパフォーマンスを上げることに役立つということです。そのために必要なことが「休日の過ごし方」であり、それが「ワーク・ライフ・ハーモニー」の原点です。
2.必要な準備
休みの日に何をしているか考えてきてもらう。
リスト化できるツール
3.参考例:エクゼクティブの休日の過ごし方
世界水準のエリートはどのように休日を過ごしているのでしょうか?上述しましたが、彼らは休日を「積極的にエネルギーをチャージする時間」(休養)と「知的エネルギーを蓄える時間」(教養)と位置づけしています。
(1)趣味や好きなことをする
没頭できる趣味はストレス解消や創造性の向上につながります。

(2)家族や友人と過ごす
大切な人とのコミュニケーションは、心の疲れを癒します。仕事では関わらない属性の人たちと交流することで新たな発想を取り入れることもできます。

(3)読書をする
読書は情報のインプットだけでなく、リラックス効果もあります。ビジネス書だけでなく小説などもストレスからの解放に役立ちます。

4.まとめ:働き方改革の理想的な形
「疲れたから休むのではなく、疲れる前に休む」ということを意識しましょう。そのためには「平日の仕事の生産性を上げること」と「しっかり休むこと」が大切になります。以下のようなサイクルを作るイメージです。
日本の週休二日制導入のきっかけは、経営の神様とも言われる松下幸之助が「一日休養、一日教養」を唱えたことがきっかけとされています。土曜日と日曜日が休日であれば、土曜日は何か教養をつけるために「チャレンジする日」、日曜日は休養するために「リフレッシュする日」と考えて動いてみてはいかがでしょうか。
この記事を探求できるおすすめ書籍5選
『世界の一流は「休日」に何をしているのか』越川慎司
この記事の参考文献として挙げている書籍そのものです!元マイクロソフト業務執行役員で、現在は週休3日の会社を経営しながら800社以上の働き方改革を支援している著者による、2024年11月発売の最新ベストセラーです。この記事で紹介している「ワーク・ライフ・ハーモニー」や「一日休養、一日教養」という考え方は、まさにこの本の核心部分です。特に世界のエグゼクティブが休日を「積極的にエネルギーをチャージする時間」と「知的エネルギーを蓄える時間」と位置づけていることや、土曜日を「チャレンジデー」、日曜日を「リフレッシュデー」と戦略的に使い分ける方法が詳しく解説されています。17万部を突破し、2025年上半期ベストセラー単行本ビジネス書第6位にランクインした話題の一冊です。『「休む技術」 精神科医が教える働きすぎのあなたへ』西多昌規
精神科医・医学博士による、科学的に正しい休息の技術を解説した実践書です。この記事では「疲れたから休むのではなく、疲れる前に休む」ということを伝えていますが、この本では脳科学と精神医学の観点から、休んでも疲れが取れない理由と、本当に心と体を回復させる休み方を具体的に教えてくれます。特に「ダラダラ寝ている」「スマホを見ている」という間違った休み方を指摘し、この記事で紹介している「デジタルデトックス」「健康管理を徹底する」といった実践法の科学的根拠を学べます。長年、疲れやストレスを抱える人々をサポートしてきた医師ならではの視点で、最高のコンディションを維持する方法が満載です。『世界のエリートがやっている 最高の休息法 脳科学×瞑想で集中力が高まる』久賀谷亮
米国で18年診療してきた日本人医師による、脳科学に基づいた休息法のベストセラーです。この記事では「休日と仕事を完全に切り離す」「目の前のことに集中することで脳と心と身体を完全リセットできます」と伝えていますが、この本では「脳の疲れ」を科学的に解消する方法を、CDの音源付きで実践的に学べます。特に「何もしていないのに疲れている」という現代人の悩みに対して、マインドフルネス瞑想を中心とした7つの休息法を紹介しており、この記事で伝えている「エネルギーを再充電し、創造性や集中力を高める」実践法と深く繋がります。1日10分の実践で効果を実感できる、科学的メソッドが詰まった一冊です。『スタンフォード式 疲れない体』山田知生
スタンフォード大学スポーツ医局でアスリートたちを20年以上サポートしてきた著者による、疲れない体の作り方を解説したベストセラーです。この記事では「健康的な食事、十分な睡眠、適度な運動をルーティンにしましょう」というメッセージを伝えていますが、この本ではトップアスリートたちが実践する「疲労予防」と「疲労回復」のメソッドを一般の人でも実践できる形で紹介しています。特にIAP呼吸法という独自の呼吸法や、正しい姿勢、睡眠の質を高める方法など、この記事で伝えている「健康管理を徹底する」ことの具体的な実践法が満載です。ワーク・ライフ・ハーモニーを実現するための身体的基盤を作る、実用的な一冊です。『休養学 疲れを取る「正しい休み方」とは?』片野秀樹
日本疲労学会の理事で、20年間「休み方」を研究してきた専門家による、科学的に正しい休養法を解説した一冊です。この記事では「一人家でゆっくりしているはずなのに疲れが取れない」という悩みを取り上げていますが、この本ではまさにその原因を解明し、単に寝る、休息するといった「守りの休養」から「攻めの休養」へシフトする方法を教えてくれます。特に休養を7種類に分類し、それらを組み合わせて自分がもっともリフレッシュできる休み方を見つける方法が実践的です。「日本人の約8割が疲れている」というデータを紹介しながら、日本人が「休み下手」である原因と、この記事で伝えている「疲れる前に休む」「土曜日はチャレンジする日、日曜日はリフレッシュする日」という考え方を科学的に裏付けてくれる内容になっています。参考文献
越川慎司著『世界の一流は「休日」に何をしているのか』クロスメディア・パブリッシング、2024年
事業は人なり。教養がなければいい仕事はできない。しかし、普段は忙しく、時間が取れない。だから一日は休養、そしてもう一日は教養の時間にせよ。
松下幸之助

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